カテゴリー: ありがとう10周年

  • 内藤 正明 様

    naitou設立10周年を祝う

    滋賀県琵琶湖環境科学研究センター センター長
    京都大学 名誉教授
    内藤 正明 様

     

    20世紀の人類は、地球資源を「減価償却」なしで使って物的繁栄を謳歌してきました。
    中でも巨大な利益を上げてきた産業資本に抗して、環境保全を仕事とする「イー・ビーイング」がスタートしたとき、とても勝ち目がないと思いました。
    それがこのたび創立10周年を迎えるということで、改めてここまで持ってこられた井上さんのセンスと努力には脱帽します。

    ようやく地球という先祖の遺産も底を尽きかけていることに気づいても、互いに他人を非難して、自分の取り分を減らす気はありません。
    そのような人達にコモンズの大事さを訴えて、少しでも減価償却しようと「イー・ビーイング」は健気な努力をしてこられたわけですが、いずれ世間の風もその方向に向くのは、時間の問題であると井上さんとは何度も語り合って、元気をつけてきました。
    しかし、その象徴である「環境税」がやっと陽の目を見ることになりましたが、ほんの申し訳程度の額です。
    いかに付け回し型の産業資本の抵抗が強いかが分かります。

    まだ当分このような状況が続くでしょうが、井上さんの知恵と力で着実に実績を伸ばされると確信します。
    また、心ある人達の応援もあるでしょう。
    20周年に向けて頑張ってください。

  • 坂田 俊博 様

    sakataイー・ビーイング一層の発展を希う

    イズミヤ株式会社 代表取締役社長
    坂田 俊博 様

     

     

    イー・ビーイングの設立十周年にあたり、謹んでお祝いを申し上げます。

    NPO法人として活動を始められる以前、井上健雄理事長には弊社の環境取組の推進に携わっていただいていました。
    小売業界においても環境への取組が徐々に広がりをみせる中、井上さんは精力的に各ステークホルダーへの働きかけを行い、小売業単独では成しえない協働取組によって、弊社の環境活動の基礎を築いてくれました。

    「持続可能な福祉社会」への希求は、この10年で、より一層切実なものとなってきております。
    もはや個人・政治・法人が単独で取り組んでいても、環境問題(ecology)や、少子高齢化社会においてより良く生きる(well-being)ための解決を見出すことはできません。
    そういった意味でも、様々な立場の方々との「環」を大切にされている井上さんの今後のご活動をご期待しております。

    最後に、井上理事長をはじめスタッフの皆様のご健勝と、貴法人のますますのご隆盛を、心よりお祈りいたします。

  • 坂谷 英志郎 様

    sakatani10周年を祝して

    徳寿工業株式会社 代表取締役社長
    坂谷 英志郎 様

     

     

    NPO法人「イー・ビーイング」が発足して10周年を迎えられましたこと、心からお喜び申し上げます。

    「イー・ビーイング」との出会いは、3年前のことです。
    当社が、丁度1年ほど前から研究していた、植物工場における硝酸態窒素含有率10ppm以下の機能性野菜の実用化に成功した頃でした。

    併行して硝酸態窒素に関する問題について調査をしていたところ、「イー・ビーイング」がこの問題について造詣が大変に深いことをインターネットで知りました。
    早速にATCの事務所まで出向き井上理事長にお会いしました。

    「環境保全活動とウェルビーイング活動を行うことにより、この地球上に生きとし生けるものにとって、快適で豊かで慈しみ満ちたものになることを実現する」 を事業理念にしてNPO法人を設立したこと、その理念の中心とも言える「食と環境を守ること」に関して、活発に活動されている様子などを伺いました。

    初対面に拘わらず、旧知の間柄のように対応していただき、大いに感激し励まされました。
    今後ともよろしくお願いいたします。

    井上理事長の理念がさらに浸透し、大きく発展されますことを心より祈念いたします。

  • 理事 小松安弘

    komatsuリサイクルの御縁からウェルビーイングまで

    イー・ビーイング 理事
    株式会社エフピコ 代表取締役会長兼最高経営責任者(CEO)
    小松 安弘

     

    創業十周年おめでとうございます。
    新しい環境関連事業を次々と立ち上げられたことに敬意を表します。
    また早い段階より弊社の活動に賛同して頂き、誠に有難く存じます。

    弊社のリサイクルも進化を遂げ、発泡スチロールトレーに加え透明容器の回収もスタートしました。
    可能な限り資源循環の役が担える様、北海道から九州を結ぶ『新しいリサイクルのネットワーク』を完成させました。
    その中心的な機能を司る『選別センター』において、障がいを持った人々に働く場を提供し、障がい者雇用のリーディングカンパニーとしての誇りと責任を持って、心のバリアフリー社会の実現に寄与していきたいと思っております。

    イー・ビーイングの語源である、「ecology(環境)とwell-being(福祉)」をともに共有しつつ、環境への意識が高い消費者の皆様や知識人との御縁を大切にしていきたいと思います。
    貴法人の今後益々のご発展とご活躍を祈念致します。

  • 理事 郡嶌孝

    gunjimaHaving から Being , そして E-Being へ

    イー・ビーイング 理事
    同志社大学 経済学部 教授
    郡嶌 孝

     

    エーリッヒ・フロムには「To have or to be?(生きるということ)」や「The Art of Being(よりよく生きるということ)」といった著書があります。
    フロムは、持つこと(having)と対峙させて「在ること(Being)」の意味を問うています。
    物の所有と消費にこだわること、それは豊かになることであっても幸せになることではない。
    幸せとは「よりよい生活(生きること)」に向かっていくことだと言っています。

    Green Economicsでは、さらに次のように問います。
    持つことを前提にした消費は、生産の増大と過剰労働を産み、環境の悪化(負効用)をもたらし、この負効用を相殺するために消費(効用)を必要とし、豊かさの追求は無限地獄に陥ります。
    このような豊かさの追求は幸せにつながるものではなく、「よりよく生きること」こそ幸せであるはずです。

    E-beingは、こう考えます。
    「よりよく生きる」には、自然なくして私たちの生活が存在しない現実を直視すること。
    Eco-being(エコ的によりよく生きること)こそE-being的生き方だと。
    これからも、この視点に立って提言をしてまいります。

  • 理事 杉山涼子

    「もったいない」を基軸に
    sugiyama

    イー・ビーイング 理事
    富士常葉大学 環境防災学部 教授
    杉山 涼子

     

     

    イー・ビーイング創業10年、本当におめでとうございます。
    井上理事長はじめ有能で個性的なスタッフ、時代を読む先見性、幅広い人脈のネットワーク、それらが結集して10年間の着実な発展につながっていると思います。

    懐かしい昭和の言葉「もったいない」は、ノーベル平和賞受賞のワンガリ・マータイさんの国連演説で「MOTTAINAI」として国際語になりました。
    MOTTAINAIキャンペーンのHPではMOTTAINAI=3R+Rとして紹介されています。
    4つめのRは? それはRespect(尊敬、敬う)。
    ものを大切にする、人に感謝する、そんな気持ちが込められています。

    地球にやさしく人にもやさしい社会を目指して、イー・ビーイングのさらなるご発展を期待しております。

  • 理事 惣宇利紀男

    心して進むsouri

    イー・ビーイング 理事
    関西消費者協会 理事長
    大阪市立大学名誉教授
    惣宇利 紀男

     

    わが国が失われた10年、20年そして30年を目指して徒労に明け暮れているなか、イー・ビーイングが創業されてはや10年。
    次々に分野を拡大され、ご同慶の至りである。

    20世紀末から世の中は「市民」と「企業」と「行政」がそれぞれの「我」を出して対立と混乱に見舞われた時代へと転換していった。
    その対立を緩和すべく、生まれてきたのが「NPO等」である。

    企業とその他二者は、営利と非営利で分割され、市民とその他二者は非公式と公式で分割され、行政とその他二者は政府と非政府に分割される。
    そしてNPO等は非営利・公式・非政府という別のジャンルを構成し、市民、企業および行政にもの申す位置関係となった。
    市民、企業及び行政がどれだけ「我」を放棄できるか、それはNPO等の「我」の放棄を問うものでもある。

    これからの10年心して進みたい。

  • 理事 篠原秀典

    「小さな一歩」と「大きな足跡」~これからの10年に向かって~shinohara

    イー・ビーイング 理事
    株式会社住友生命保険相互会社 常務執行役員
    篠原 秀典

     

     

    「勇気」の10年、井上理事長はじめスタッフの皆様の進んでこられた「道」を表すのにふさわしい言葉だと思います。
    「人」「自然」「地球」が共生して行くために自らが「行動」する、言葉では簡単でも実行することはきわめて困難なことです。
    最初の一歩は本当に難しい、そして次の一歩も「持続成長する道」にするためには、志に共感し・共に歩んで行く仲間の存在は欠かせません。
    微力ながら応援団の一員として、お役に立てるよう頑張ることを決意し、次の10年への楽しい予感を一緒に実現したいと思います。

    ~イー・ビーイングが踏み出す一歩は「小さな光」だけれど、

    残す足跡は「大きな希望」となることを~
  • 理事 冨永行俊

    創業の行動規範ASUNAROとともにtominaga

    イー・ビーイング 理事
    元大阪市立大学 理事
    冨永 行俊

     

    井上理事長に初めてお会いしたのが2002年の7月、私が当時アジア太平洋トレードセンター㈱代表取締役専務で「おおさかATCグリーンエコプラザ実行委員会」の委員長に就任して間もない頃でした。
    その時『地球環境も社会環境も激変期にあるが、これらの諸問題に対処するためには、社会的に認知されたフレームワークのもとで一人ひとりの力を新しく結集 する必要があると思うので、思いきってNPOを設立しました』と、そしてイー・ビーイングの名の由来を熱く語っておられたのがついこの間のように思いま す。

    以来、長引く不況の影響など幾多の困難を井上理事長のリーダーシップのもと、皆様が一騎当千の能力で仕事を推進され見事に乗り越えられ、さまざまな環境関連事業に取り組み着実に成果を上げてこられました。
    2009年には大阪市から「大阪市きらめき企業賞」を受賞されるなど認知度も高まっておられます。

    これからの10年もまだまだ厳しい環境が続くものと思われますが、今後とも井上理事長のもとASUNARO(アスナロ)を協働のモットーとされて、又、是非高齢者福祉関連にも取り組まれますます発展されますことを心から祈念致しております。

  • 理事 仁連孝昭

    これからも存在し続け社会に価値をniren

    イー・ビーイング 理事
    滋賀県立大学 理事・副学長
    仁連 孝昭

     

    イー・ビーイング10周年のビーイングおめでとうございます。

    イー・ビーイングはエコノミー、エコロジーそしてウェルビーイングの鼎立という野心的なビジョンを実現するという使命を掲げたNPOとして活動を始めてから10年を迎えます。
    この10年という時代を振り返ると、この課題がますます現代的で重要なものとなってきていることが分かります。
    21世紀世界の国際的な目標であるミレニアム開発目標(MDGs)はまさにイー・ビーイングのビジョンであり、またこの間の生物多様性をめぐる国際的な動向の基調にもそれが反映しています。

    井上健雄理事長をはじめとするイー・ビーイングの皆様の志の高さと実行力が花開き結実することを祈念するとともに応援致します。

  • 理事長 井上健雄

    居ずまいを正す不思議方程式に挑むinoue

    イー・ビーイング 理事長
    井上 健雄

     

     

     

    ありがとうございます。ふっと気がつけば10年。
    社会が変化する中で、社会の求めることを仕事とすることほど、楽しくやり甲斐のあることはありません。
    私たちは、『環境を守り、人々がより良く生きられる社会を創ろう』とイー・ビーイングの旅に出ました。
    海・山・川・大地のもたらす恵みは、人々・動植物等々を生き生き楽しませてくれます。
    いま私たちが享受している豊かな自然を、人々がより良く生きる活動と連動させて実現させたいのです。これを私たちは、生活の居ずまいを正すことと考えました。
    そうした思いの中から、仕事が生まれ、社会的なパフォーマンスを少しは残せたかと思います。ここに人としての生き甲斐と幸福がありました。

    しかしすべてが順風満帆であった訳ではありません。
    はじめて歩くNPOの道。「僕の前には道はない、僕の後ろに道が出来る…」高村光太郎の世界でした。
    しかし光太郎と決定的に違っていたのは、私は、素晴らしい仲間と環境に恵まれてスタートできたことです。
    試練があればあるほど、私たちのイー・ビーイングに強さと能力が生まれました。
    本当に僥倖と仲間に恵まれて、今日まで歩んでこられました。いまも震えるばかりの感謝で一杯です。ありがとうございます。

    私たちは、いつも変化する世界で剴切な解を探し、それを正しく解いていかなければなりません。
    例えば気候温暖化問題は、京都議定書の枠組みに従って解いてきましたが、これからはどうでしょうか。厄介な政治・経済情勢、アメリカ・中国・インドの枠組み不参加の中での約束の意味、ロシアのホットエアを買う、これらが正義に適っているのでしょうか。
    私は、気候問題は人口問題、テクノロジー問題、資源利用問題、エネルギー問題、経済開発問題、土地利用問題、生物多様性等の不思議方程式であると考えます。
    これらはそれぞれ独立した問題ではなく、複合的に解決されるべきものです。時間がかかるものです。○○年までに解決するといった問題ではありません。
    まず考えるべきは、茅陽一教授の公式です。私はこれを居ずまいを正す公式としています。

    CO2排出量=人口×GDP/人口×TE/GDP×CO2/TE
    TE:総エネルギー使用量

    つまり人口と国富(GDP)とエネルギー原単位(TE/GDP)、炭素原単位(CO2/TE)の4つのマクロレベルでの政策を問うべきなのです。
    解は、人口を減らす、国富を落とす、エネルギー原単位については効率を上げる、炭素原単位についてはCO2排出量の少ないものに移行させることです。
    この間に、異常気象によるドカ雨などで起こる土砂災害といったもの等への個別解を、まず用意すべきだと考えます。

    人は、どんなに頑張ってみても、やはり「未来に未練を残す」ことがあるでしょう。
    しかし、私はこう考えます。“これがイー・ビーイング”という組織の志があれば、未来に未練を残さず、永遠にその解決に力を尽くせるはずです。
    これからもこのイー・ビーイングを生活の居ずまいを正し導ける組織に育てていきたいのです。

    2011年2月11日